[本]資生堂ブランド
―日経MJ(流通新聞)2007年8月10日号より―
川島 蓉子・著
アスペクト・発行
「ようこそ、日本へ」。SMAPの歌声をバックに、今が旬の女優たちが
次々と登場、美しい黒髪をなびかせる。資生堂のヘアケアブランド
「TSUBAKI」のテレビCMだ。2006年に発売されたTSUBAKIは、発売後
すぐにシェア1位を獲得、現在も常にトップグループに属する。
資生堂が最近元気だ。各商品分野で生きのいいブランドが次々と立ち
上がってきている。本書は、その秘密を解き明かした本だ。関係者への
広範なインタビューをもとに、商品、経営、歴史なども含めて資生堂の
ブランド戦略について掘り下げた。
100近くあったブランド数を選択と集中によって30近くにまで減らし、
その中でも主要カテゴリーごとに、シェア1位を獲得する強いブランド
を打ち立てる「メガブランド戦略」。一方で、顧客との接点を大切に
して、関係を深めていく「重点ブランド戦略」。ブランドの性格ごとに
2つの戦略を深化させていることが、今の資生堂の強みだという。
著者が一貫して強調しているのは、各ブランドの戦略が「資生堂ブランド」
を背景に置いた美意識や世界観を軸に組み立てられていること。ブランド
を形作るのは、そこで働く人々の意識の総体であることがわかる。
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